金子やすし  
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教えて!政治問題
 「政治」の世界がなんとなく「わかりにくい」「遠い世界」に感じられる原因のひとつは「政治用語」=「政治関係に使用される言葉」が非常にわかりにくいというのがあると思います。新聞で読んでもなにかしらピンとこない・・・・。そんな「難解な政治用語」が政治に対する誤解を生んでいる一因ではないかと思います。ここのコーナーではそんな政治用語をなるだけわかりやすく解説し、政治を身近に感じてもらい普段の生活の感覚で理解できる世界だということを感じてもらえるとうれしいなーと思い作ったコーナーです。

今月の政治問題
「三位一体の改革」(さんみいったいのかいかく)
今月の質問者:
27歳会社員のKくん
政治に少しだけ興味あり。
知っている政治家:小泉さんと安倍さん

Kくん 「代議士!昨年年末ごろの新聞・テレビなどで連日報道されましたよね。正直よーわからんぞ、何だよ サンミイッタイって、なんか宗教っぽいな、としか思わなかった…。正直周りの友人も正確に理解している人ほとんどいなかった…みんな自分の仕事が忙しくて政治の世界まで興味が行かないみたい。とりあえず新聞は読んでいるものの政治面は飛ばしてスポーツ面から、つぎに経済・社会面を読んで、最後に「きょうの深夜番組はなんかあるっけ?」なーんていう感じでした。ちなみに一番大好きなのは「内村プロデュース」。ウッチャンはわが地元人吉出身!。
代議士 「じゃあまず「言葉」から……「三位一体」とは辞書にも載っている言葉で、その辞書(三省堂現代新国語辞典)によると(1)(キリスト教)で父(=天の神)・子・聖霊はすべて神のあらわれで一体のものであるという教理 (2)三つのものが一体になること。(3)また3人が心を合わせること。とあります。今回の場合(2)の意味で使われています。つまり「3つのものを一度に改革しよう」というものですね。では「三位」の指す「3つのもの」とは何のことでしょうか?シンプルにいうと「国庫補助負担金」「税収」「地方交付税」の3つです。じつは三位一体の改革には別名がありまして「国と地方の税財政改革」という名前あります。つまりは「国と地方の収入と支出を見直しましょう」という改革なわけです。三位一体の改革は「国庫補助負担金の削減」という改革と「国税から地方税へ税源委譲」という改革と「地方交付税の抑制」という改革の3つ同時の改革なわけです。
 もっと突き詰めるとこの改革の真の狙いは、「地方分権」「国家財政再建」の2つだといえると思います」           
Kくん 「むむっ!?見慣れない言葉が並んでいるんですけど…なんですか?国庫補助負担金って?国家財政再建??難しいなー。漢字が並ぶと疲れてくるんですけどー。かといって英語が並ぶと寝るんですけどね(笑)すいません!国庫ってなんですか?」
代議士 「簡単にいうと、国庫というと“国がもっている財産すべて”と思ってもらえればいいです。財産なので現金、有価証券、不動産などすべて含みます。そのなかから現金をとくに国庫金といって今回の補助金はそれにあたります」
Kくん 「すると国がもっているお金を地方へ支出しているということでいいのですか?」
代議士 「そうです。国庫補助負担金は本来2つの支出金であって、国庫補助金と国庫負担金とあるんだよね。お話をシンプルにするために細かい説明は省くけどポイントは両方とも国がお金の使い方を決めているということ。地方がこのお金を自分の考えで自由に使えないんだよね。」
Kくん 「では、税とは?あれですか所得税とかの税?」
代議士 「そうです。ここでの税とは国税の「所得税」と地方税の「個人住民税」のことです。ポイントは、地方は地方税だと自分の考えで自由に使えることなんだよね」
Kくん 「地方交付税ってなんでしたっけ?なんか学校で習った記憶があるんだけどなー」
代議士 「このお金は、地方交付税とは地方に国税の一部を支払い地方の運営に必要な財源を確保させるお金のこと。地方は収入が少ないところが多いからからね。地方が自分の地域を運営するのに必要とするお金と実際の税収の差によって決まるのよね。ポイントは地方が必要とする金額が増えると当然地方交付税は増えていくこと。あと国庫補助負担金と異なる点は地方がお金の使い方を決めていいことなんだよね。」
Kくん 「なるほど! すると三位一体の改革とは「国庫補助負担金」を削減する⇒国から地方へのお金が減る⇒地方の収入が減る分 国(所得税)から地方(個人住民税)へ税源委譲して地方の収入を確保する⇒地方の支出を見直して国の支出を抑えるべく地方交付税の抑制 ということですか…。でも地方交付税の抑制って…? 前の2つの改革=国庫補助負担金と税源委譲のつながりはわかりますけど地方交付税って、この2つとあんまり関係なくないですか???」
代議士 「いいとこつくね!」
Kくん 「ふっ(微笑)」
代議士 「……。ここが重要なポイントだと思うんだけど、いまの日本のシステム(構造)と台所事情(財政)がたいへん問題になっており深刻なんだよね」
Kくん 「なんか深いな…話が。というか暗くなりそうだな……帰ろうかな」
代議士 「シンプルに言うと、今までの日本のシステムでは世の中の変化についてゆけない…IT化、あらゆる面でのグローバル化、国際紛争、テロ、新しい国際秩序作り、少子高齢化、産業界の立ち遅れ、教育の荒廃などなど、また日本という国の借金があまりにひどくて破産するかもしれないといわれているほど借金まみれなの。」
Kくん 「国が破産ですか。ほんとに破産するんですか…」
代議士 「この点については話がとても広がっていくので別の機会に譲るとして話を戻すと日本のシステムと財政をなんとか立て直そうと改革を進めているのが小泉総理の「構造改革」なんだよね。最初に言った今回の改革の晋の狙い「地方分権」と「国家財政再建」はこの「構造改革」の1つなんだよね」
Kくん 「そういえば、以前小泉さん「地方でできることは地方で」って叫んでいたっけ」
代議士 「そうだね。地方分権というのは国に集中している権力を地方に分け与えるという行政システムの改革なんだけど、三位一体における国庫補助負担金削減と税源委譲という改革は国庫補助負担金(国が使い方を決めるお金)を減らし、個人住民税(地方が自由に使えるお金)を増やすことで“地方が自分の考えでできること=権限“を増やそう!という地方分権改革なんだよね。」
Kくん 「はは…単なるお金の移動でなく、お金を自由に使える権限の委譲なんだな。で地方交付税は…」
代議士 「それでね、借金がたいへん多いという財政の問題でいうと、総理は任期中大型増税はしないというポリシー。借金減らすためには収入を増やして支出を減らすしかない。しかし収入が増える予定がないとすると残る方策は国の支出を減らすしかないということで、地方の支出も見直してもらって(地方の運営にほんとうに必要な事業かどうかの精査などによって地方の運営に必要なお金を削減する)地方交付税の抑制=国の支出削減となったんだよ。これも国と地方の関係の重要な点なので、一度に整理しようと」
Kくん 「う〜ん、整理すると国庫補助負担金削減と税源委譲が地方分権の話で、地方交付税抑制が国家財政再建の話 なんですか?」
代議士 「そのとおり」
Kくん 「しかしややこしいなー」
代議士 「もともと国のシステムやら、国の収入やら、日本にこれ以上のスケールの大きい話はないわけだから、当然話もいろんなことがコンガラガッテ複雑なんだよね」
また次回お楽しみに!

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